#2 「OH MY GOD(オーマイガー)」は口にしてはならない


 


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日本ではどうしてか驚きを表現する時に英語で「オーマイガー」という言葉を使うものと思っている人が多い。これは英語や宗教を知らない人の典型的な誤解だと言える。

 

日本においてどうやってこの情報が広まってしまったのか定かではないが、自分の思考を世界基準にしたいのならば、「Oh my God」という言葉は安易に使うべきではない。

どうしてか、答えはいたってシンプルだ。神という偉大な存在の名を安易に口にしてはならないからだ。

日本の『神様仏様』と、イスラム教、ユダヤ教キリスト教圏における『神』は全く異なる。後者ではなんてことのない状況で神を名を簡単に口にすることは無礼だとみなされる

代わりに「Oh my gosh」や「Oh my goodness」という言葉を聞いたことはないだろうか。これは神の名を無闇に口にしないためにcensor(センサー/言葉を隠す)しているのである。たまたま驚くべき状況を目にして「Oh my g...」まで言葉が出てしまった後に、goshやgoodnessという言葉で神の名を口にするのを避ける。神の名を口にしていい状況といえば、大地震に見舞われた時や、大規模な火災や事故を目撃した時だろうか。本当に神の導きが必要な時にだけ言ってよい言葉なのである。

また、「Oh my God」は「OMG」と略されることもあるが、これも直接神の名を口にしている訳ではないので問題ない。OMGと口に出してもよいし、文字にしても問題ない。

 

神の名を含む言葉には「God bless you」という言葉もある。これは「あなたに神のご加護がありますように」と意訳できるのだが、これはあくまで神を信仰する人が心から言う言葉であって、かっこつけて言う言葉でも、Good luckの代わりに使う言葉でもない。以前「God bless me」という言葉を「神さえ見方につけるぜ」という意味とでも思ったのか、そのまま使用して世界に発信してしまった日本人を見たことがあるが、恥をかきたくなければ安易にこのようなことを言うのは避けた方がよいだろう。これは、危機的状況や後押しが要る状況において神を信仰する者が神の助けを必要とする時に口にする言葉だ。神に対する信仰すらない者が格好つけに口にする言葉ではない。

 

ただ、「Bless you」と言葉は神の名が略されていることもあってニュアンスが異なる。誰かがくしゃみをした時に「Bless you」と言うと「お大事に」という意味になるし、Bless youと言ってあげることがマナーだ。そして「お大事に」と言われたら「Thank you/ありがとう」と返すのも同じくマナーである。時に「God bless you」という人もいるが、これはよっぽど大きなくしゃみをした時くらいでないと使わないと思ってよい。

 

安易に神を名を出してはならない。世界に出るのならこの気遣いやマナーだけは身につけておいた方がいいだろう。