DIG - Lido
次世代の音楽業界を担うとも言われるノルウェー出身のサウンドプロデューサー・シンガーソングライターであるLido。
LidoLidoというステージネームで活動している間はノルウェー国内でアイドル的な人気があり、シングル『Different』はNRK P3(ノルウェーのラジオ局)で2011年一番再生された曲となった。
2012年にリリースしたアルバム『Pretty Girls & Grey Sweaters』はノルウェーでプラチナレコードを獲得した。
2014年以降にプロデューサーとしての頭角をいよいよ現したLidoは、Halseyのデビューアルバムのプロデュースをはじめ、 Bastille、Banks、The Weeknd、Disclosure、Bill Withersと制作活動をおこなった。また、Banksの『Better』 、Chance the Rapperの『Angels』と『Same Drugs』などのプロデュースもおこなっている。
注目すべきは彼の生み出す曲の数々がすべて全く違う色をしていることではないだろうか。ストーリー性のある歌詞不在の楽曲や、大衆受けしそうなポップな楽曲、オーケストラを率いて演奏する楽曲など、彼の才能は境界を知らない。彼の作る楽曲の中には、最後まで聞かないと曲の全貌が見えない面白い作品も多い。
著者一押しはAlison Wonderland, M-Phazesの『Messiah (Lido Remix)』である。Remix前の原曲のどちらともを楽しめるようにしてしまうLidoの力量が聞き知れる。
彼の才能はアイドルという枠には収まり切れず、プロデューサーとしてとどまるにはそのシンガーとしての才能が有り余る。それは、自他の楽曲制作をおこない、Remixを手がけ、シンガーとして他アーティストの楽曲に参加していることからもうかがい知れる。
ヒップホップを聞いて育ったというLidoの生み出す作品は今後も注目である。